「勉強しているのに、成績が上がらない」
このとき、さらに勉強時間を増やす前に確認したいことがあります。
成績が伸びない原因は、全員同じではありません。
- そもそも勉強を始められない
- 学校ワークが提出直前まで残る
- 答えを見ながら進め、できたつもりになる
- 間違い直しをしない
- 基礎が抜けたまま難しい問題へ進む
- テスト範囲と関係の薄い勉強へ時間を使う
必要なのは、流行の勉強法を増やすことではなく、今の勉強のどこで点数につながらなくなっているかを見つけることです。
この記事では、成績を上げるための手順を、点数帯と原因に分けて説明します。
結論|「時間」ではなく、勉強の工程を一つ直す
成績を上げる基本は、次の5工程です。
- テスト範囲と現在地を確認する
- 解ける問題と解けない問題を分ける
- 解けない原因を理解・暗記・手順に分ける
- 必要な練習を行う
- 答えを見ずにもう一度解く
勉強時間を記録しても、5番まで行かなければ点数へつながりにくくなります。
まず一週間、すべてを変えようとせず、止まっている工程を一つ直してください。
点数帯で、最初に変えることは違う
同じ教科でも、30点の生徒と80点の生徒では優先順位が違います。次は目安であり、学校やテスト難度によって調整してください。
| 現在の状態 | 最初の優先事項 | 後回しにすること |
|---|---|---|
| 平均点を大きく下回る | 教科書例題、用語、計算など基礎を特定する | 難問や大量の追加教材 |
| 平均点前後 | 学校ワークの間違いを二回目に解ける状態へする | ノートの作り直し |
| 70〜80点台 | 失点を知識・手順・読み違いに分ける | 全範囲の最初からのやり直し |
| 90点前後 | 時間配分、記述、初見問題を点検する | 簡単な問題の過剰反復 |
平均点以下の段階で応用問題集を増やすと、分からない問題が増えるだけの場合があります。反対に、80点以上の生徒が基礎問題だけを繰り返しても、残りの失点は減りません。
成績が伸びない6つの原因
1.始める内容が曖昧
「今日は数学をやる」ではなく、「ワーク42ページの1〜5番を解いて丸つけまで」と決めます。
2.答えを写して終わる
分からないときに解説を見るのは問題ありません。ただし、見たあとに答えを閉じ、同じ問題を最初から解きます。
3.間違いの原因を分けていない
間違いは、少なくとも次の四つに分けます。
- 知識を覚えていなかった
- 解き方を理解していなかった
- 問題文の条件を読み落とした
- 計算や転記でミスをした
原因が違えば、直し方も違います。
4.暗記を眺めるだけで終える
教科書や単語帳を読むだけでは、思い出せるか確認できません。答えを隠し、小テストにします。
5.復習の時期が遅い
テスト直前に全範囲をやり直すと、弱点へ時間を集中できません。授業で習った週のうちに一度解き、テスト前は間違いへ絞ります。
6.教材を増やしすぎる
学校ワーク、塾教材、通信教育、市販教材をすべて中途半端に進めるより、得点源にする一冊を決めます。
7日間で勉強方法を改善する
1日目|前回テストを分類する
間違えた問題へ「知識・理解・読み違い・ミス」の印をつけます。点数だけでは次の行動が決まりません。
2日目|学校ワークの未理解を探す
現在の範囲から10問解きます。丸つけ後、正解でも説明できない問題には印をつけます。
3日目|一番多い原因だけ直す
知識不足が多ければ小テスト、理解不足なら例題へ戻る、ミスが多ければ途中式や見直し手順を決めます。
4日目|答えを見ずに再テストする
前日に直した問題だけを解きます。解説を読んだ記憶ではなく、自力で再現できるかを確認します。
5日目|別の問題で使えるか試す
数字や聞かれ方が変わった類題を解きます。同じ答えを覚えただけになっていないかを見ます。
6日目|時間を測る
正解できても時間がかかりすぎる場合は、手順が定着していない可能性があります。短いセットで時間を測ります。
7日目|続ける一つを決める
一週間の結果から、「毎日英単語10個を小テスト」「数学の間違いを翌日に再挑戦」など、一つだけ習慣にします。
やる気がないときは、開始条件を小さくする
やる気が出るまで待つと、勉強を始められません。
次のように開始条件を下げます。
- 机に座る → 教材を開くだけ
- 英単語を覚える → まず5個テストする
- 数学を1時間やる → 例題を1問解く
- ワークを終える → 15分だけ進める
自分で計画を立てられない生徒に、最初からすべてを任せる必要もありません。最初は大人が選択肢を二つ示し、本人が選びます。実行できるようになったら、決める範囲を少しずつ広げます。
7日間の実践を次の成果につなげる
暗記・集中・自己点検のうち、弱い部分を一つ選びます。
塾で見る、成績が伸び始める生徒の変化
点数が上がる前に、「分からない」と言えるようになる生徒がいます。
最初は答えを写して終えていた子が、「この式の二行目から分からない」と場所を示せるようになる。間違いを隠していた子が、直す問題へ自分で印をつけるようになる。
これは小さな変化に見えますが、学習の改善には重要です。弱点を正しく把握できなければ、必要な練習を選べないからです。
反対に、「全部分かりました」という返答だけで進む場合は、本当に一人で解けるか、小テストで確認します。
自分の理解を見抜く方法は、メタ認知を勉強に使う方法で詳しく解説しています。
保護者ができること
保護者は、答えを教える人より、勉強の条件を整える人になる方が続きやすいことがあります。
- 「何時間やった?」ではなく「何が一人で解けるようになった?」と聞く
- 点数だけでなく、間違い直しをした行動を見る
- 教材を追加する前に、今の教材の進み方を確認する
- 確認する時刻を決め、勉強中に何度も声をかけない
声かけが親子げんかになる場合は、勉強しない子どもへ怒鳴る前のルールも参考にしてください。
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よくある質問
成績を上げるには何時間勉強すればよいですか?
学年、現在地、テストまでの日数で変わります。時間だけでなく、解き直しまで終えた問題数を確認してください。
ノートをきれいに作り直すのは効果がありますか?
情報整理が目的なら役立ちますが、書き写すだけで時間がなくなるなら優先度は低いです。作った後に、見ずに説明または再現できるか試します。
勉強法を変えて、何日で点数が上がりますか?
一律には言えません。まず一週間で学習行動が変わったかを見て、次の定期テストで単元別の失点を比較します。
塾へ行けば成績は上がりますか?
通うだけでは保証できません。つまずきの特定、学習計画、質問、再テストのどこを塾に任せるかを明確にしてください。
まとめ|勉強法は一度に一つ変える
成績が伸びないときは、時間を増やす前に工程を確認します。
- 現在地を知る
- 解けない問題を分ける
- 原因を分類する
- 必要な練習を行う
- 答えを見ずに再テストする
一度に全部を直さず、最も止まっている工程から始めてください。
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参考資料
- Panadero E. “A Review of Self-regulated Learning: Six Models and Four Directions for Research.” *Frontiers in Psychology* (2017). https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28503157/
- Shao J, et al. “Effects of regulated learning scaffolding on regulation strategies and academic performance: A meta-analysis.” *Frontiers in Psychology* (2023). https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37034913/
※研究情報は2026年7月22日に確認。学習成果には個人差があり、特定の方法による点数向上を保証するものではありません。



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