学校でも、会社でも「〇〇できる」と思う人は、そう滅多にはいないのではないでしょうか?実際、これまで多くの人と会ってきたビジネスマンや経営者でも、「できる人」と会っている頻度はそう多くないのかもしれません。そんな「できる人」には、ある特徴があります。それは、「メタ認知」と呼ばれる認知能力です。そこで今回は、勉強に生かすことができる、そして成績UPラボでも意識して取り入れている「メタ認知」についてご紹介します。
メタ認知とは⁈
「メタ認知」とは、簡単にいうと「認知についての認知」です。どういうことかというと、自分や他の人の「認知(ものごとを捉えること)」を俯瞰して捉えてみるということです。ビジネスの世界でも使われている「P(計画)D(行動)C(チェック)A(再行動)」の中で言うと、「C(チェック)」にあたるところかなと思います。
もう少し噛み砕いて言うと、自分の中のもう1人の自分を置くと言う感じでしょうか。これによって、「状況」を冷静に判断することができ、そして行動することに役立ちます。
そんなメタ認知は、脳の中の「前頭前野」と言う部位が担っているということがわかっています。この部分は、人間の額の裏にあたる部分です。ここでは、「認知」だけでなく、感情のコントロールも関わっているともいわれており、動物にはなく、人間が持っている「理性」を司っている部分とも言えます。
メタ認知が促す「自主性」
メタ認知は、人間の行動の自主性の特徴の一つともいわれています。例えば、勉強でいうと、自分自身で、自分の弱点やどの科目で得点を稼ぐのかなどを計画して、実際に勉強するというのがこの「自主性」に当たります。
この自主性は、「学習の計画(どの科目をどの範囲行うのか)」や「勉強方法」などが、勉強をする人間に委ねられた時に、高まるといわれています。このようにすることで、自らで自主的に、勉強することができるとされています。特に、人が学習する上で、自主性を発揮する領域があるとアメリカの教育心理学者ジマーマンは、6つを挙げました。
- 動機
- 方法
- 時間
- 結果
- 物理的環境
- 社会的環境
これらは、自らの自主性を発揮することができる領域とされています。特に、勉強ができない子の場合、自主性を最初から持ち合わせていないことが多いので、自主性を働かすために、「外的なアプローチ」から始めることが多くあります。成績UPラボでは、自主性を持ち合わせていない生徒には、特に「①動機」を講師からの「外的なアプローチ」で行います。それが「褒める」という行動です。これによって、「動機」を自主的に行うように向けて行きます。その後、学力によって方法や時間、結果などを自主的に考えるように向けて行きます。
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メタ認知で実現するのは「自己コントロール」
メタ認知とは、「認知の認知」と説明しました。要するに、「どう認知していたのかを後から認知する」ということです。少し具体例を出してみようと思います。
先日、中学1年生の初めての中間テストがありました。弊塾では、その中間テストの問題を見直すのですが、ここでメタ認知を生かした見直し方を心掛けています。ただ単に、「問題の解説」を行うのではなく、「能力」・「メンタル」・「問題理解」の3つの観点で、試験の時の臨場感を思い出させながら、「何故間違えたのか」を紐解いて行きます。それによって、今後の授業計画は異なってきますが、「間違えた問題をどう認知していたのかを解答後に認知させる」ことで、メタ認知を鍛え、強いては、次のテスト(およびテスト勉強)では、どう自分をコントロールするのかを考えさせ、「自己コントロール」をも鍛えさせるのです。
メタ認知おすすめ書籍
メタ認知で〈学ぶ力〉を高める: 認知心理学が解き明かす効果的学習法
第1部では、「メタ認知とは?」を20のトピックで解説しています。そして、第2部では、メタ認知的知識を学習に活かすメソッドを紹介していますので、保護者や先生におすすめの内容となっています。
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