公開日:2026年9月17日|最終更新:2026年11月1日|執筆:吉敷(成績UPラボ代表・塾長)
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数検4級の合格率は2025年度が73.3%で、2021〜2025年度は67.6〜73.3%で推移しています。受検者のおよそ7割が合格する試験ですが、点を落としやすいミスには共通点があります。
- 合格率は公式が公表している国内の数字で、1次・2次それぞれの合格率は公表されていません
- 落とし方で多いのは、割合で何を答えるかの取り違え、公式の「最後のひと手間」の忘れ、数え方の重なりです
- 片方だけ合格した場合は、次回からその検定の免除を申請でき、検定料が1,000円引きになります
- 自分が受かるかどうかは、合格率ではなく過去問の得点で判断します
数検4級の合格率の推移
日本数学検定協会が公表している国内の数字では、数検4級の合格率は2025年度が73.3%でした。2021年度からの5年間は次のとおりです。
| 年度 | 志願者数 | 受検者数 | 合格者数 | 合格率 | (参考)全階級の合格率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2025年度 | 28,640人 | 27,000人 | 19,784人 | 73.3% | 67.5% |
| 2024年度 | 30,130人 | 28,706人 | 20,498人 | 71.4% | 66.5% |
| 2023年度 | 33,645人 | 31,860人 | 21,549人 | 67.6% | 65.8% |
| 2022年度 | 37,000人 | 34,979人 | 25,039人 | 71.6% | 66.3% |
| 2021年度 | 40,018人 | 37,758人 | 27,339人 | 72.4% | 66.3% |
出典:日本数学検定協会「受検者数・合格率」(2026年11月1日確認)。古い年度の数字だけを載せているページもあるので、最新の年度は公式のページで確かめてください。
表から読み取れることは3つです。1つ目は、5年間とも合格率がおよそ7割前後で、大きく変わっていないこと。いちばん低かったのは2023年度の67.6%です。2つ目は、どの年度も全階級を合わせた合格率を上回っていること。3つ目は、受検者数が2021年度の37,758人から2025年度の27,000人へと、年々少なくなっていることです。
受検者数が減っても、合格率は7割前後のままです。受ける人の数が増えたり減ったりしても、それだけで試験が難しくなったりやさしくなったりするわけではない、と考えておけば十分です。合格率の数字を受検の回選びの材料にする必要はありません。
「約7割」をどう読むか
合格率の数字には、知っておきたい前提がいくつかあります。
両方合格した人の割合と考えられる
4級に合格するには、1次(計算技能検定)と2次(数理技能検定)の両方に合格する必要があります。公表されている合格率がその「両方合格」の割合を指すかは、公式に定義の記載がありません。4級合格者の割合と考えられますが、断定はできません。
1次・2次それぞれの合格率は公表されていない
1次と2次のどちらで落ちる人が多いかは、公表された数字からは分かりません。「1次はやさしい」「2次が難しい」といった話を見かけても、合格率の数字に裏づけがあるわけではない点に注意してください。
合格基準は「程度」で示されている
合格基準は、1次が全問題の70%程度、2次が全問題の60%程度です。公式は「程度」と書いているので、何問正解なら必ず合格、という線が決まっているわけではありません。合格率を見るときも、「この点数なら受かる」という意味ではなく、あくまで結果の割合として読みましょう。
受検者の準備の度合いはさまざま
受検者数には、個人受検の人だけでなく、学校や塾を通して受ける団体受検の人も含まれていると考えられます。しっかり対策して受ける人もいれば、学校で受ける機会があって受ける人もいます。合格率は、そうした受検者全体の結果です。
合格率が7割あるのは安心材料です。ただ、それは受検者全体の数字で、あなたの点数の代わりにはなりません。「7割受かるなら大丈夫」と考えるより、過去問を時間どおりに解いて、自分が合格の目安を超えているかを確かめてください。
それでも落ちる人に多いミス
成績UPラボの4級模試では、問題ごとの解説に「つまずきポイント」を書いています。そこから見えてくる、点を落としやすい答え方を紹介します。下の例題は、模試と同じ単元で数値を変えた類題です。
1. 割合で「何を答えるか」を取り違える
2次の割合の問題では、値引きした額と売った値段、定価と原価のように、似た数量を取り違えるミスが目立ちます。
例題1(小6・割合)
定価2400円の品物を、定価の25%引きで売りました。売った値段は何円ですか。
答えと解き方
答え:1800円
25%引きは定価の 1−0.25=0.75 倍。2400×0.75=1800(円)。
× 2400×0.25=600 は値引きの額です。問題が何を聞いているかを最後にもう一度読みましょう。
2. 公式の「最後のひと手間」を忘れる
錐体の体積の 1/3、三角形の面積の ÷2、表面積の「底面を足す」など、公式の最後の一手を落とすミスです。
例題2(中1・空間図形)
底面の半径が6cm、母線の長さが10cm、高さが8cmの円錐の体積を求めなさい。円周率は π とします。
答えと解き方
答え:96π cm3
1/3×π×62×8=96π。
× 高さに母線の10cmを使うと120π、1/3 をかけ忘れると288π になります。高さは底面に垂直な長さです。
3. 数えるときに重なりを処理しない
特有問題では、同じものを2回数えてしまうミスが起こりやすくなります。成績UPラボの模試でも、碁石の並びで角の石を2回数える、試合数で2でわり忘れる、といった点をつまずきポイントにしています。
例題3(特有・試合数)
8チームが、どのチームとも1回ずつ試合をします。試合は全部で何試合になりますか。
答えと解き方
答え:28試合
各チームが他の7チームと試合をするので 8×7=56。AとBの試合とBとAの試合は同じ試合なので、56÷2=28。
× 2でわり忘れて56試合としない。
4. 1次の符号と単位、時間配分
1次では、−32 を9としてしまう符号のミスや、分数の式で分子をカッコでくくらずに引くミスが定番です。計算ミスの防ぎ方は1次(計算技能)対策にまとめています。また2次は20問を60分で解くので、1問に時間をかけすぎると最後の問題まで届きません。単位の書き忘れや答えの形で落とさないための答案の書き方は、数検4級の合格点・合格ラインの記事で○×の例を見てください。
1次だけ・2次だけ合格したとき
1次と2次の片方だけに合格することもあります。そのときの扱いは次のとおりです。
| 結果 | 出る合格証 | 次回の受検 |
|---|---|---|
| 1次・2次とも合格 | 実用数学技能検定合格証 | 4級合格 |
| 1次だけ合格 | 計算技能検定合格証 | 1次の免除を申請して、2次だけを受検できる。検定料は1,000円引き |
| 2次だけ合格 | 数理技能検定合格証 | 2次の免除を申請して、1次だけを受検できる。検定料は1,000円引き |
受検者全員に個別成績票が出るので、届いたら自分の答案の記憶と合わせて、どこで点を落としたかを確かめましょう。模範解答は検定日の約2週間後から見られ、WEBでの合否確認は検定日の約3週間後です。自己採点をしておくと、結果を待つ間に次の対策を始められます。免除を使うときの申し込み方法は、公式の個人受検の案内などで申し込む前に確認してください。
2次だけが残った人は、文章題・図形・特有問題の解き方を集中して練習すると効率的です。くわしくは2次(数理技能)対策で解説しています。
不合格だったときに次の回までにやること
「1次はほぼ満点だったのに、2次があと少しで届かなかった」という悩みは、質問サイトなどでもよく見かけます。問題集の問題がそのまま出るわけではないので、同じ問題を何度も解くだけでは次も同じところで止まりがちです。次の順で立て直しましょう。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 検定日の約2週間後 | 公式の模範解答で自己採点する。検定のあとすぐに、覚えている答えや迷った問題をメモしておくと、どこで落としたかを確かめやすい |
| 検定日の約3週間後 | WEBで合否を確認する。片方だけ合格していれば、次回はその検定の免除を申請できる |
| 次の回の申込締切まで | 受ける回を決めて申し込む。個人受検は定員制で、定員になりしだい締め切られる |
| 本番まで | 落とした問題と同じ単元の、数値や場面がちがう問題を解く。解き方を説明できるかで理解を確かめる |
たとえば2027年1月16日(土)の回なら、申込締切は2026年12月1日です(2026年11月時点の公式の日程)。日程は変わることがあるので、公式の日程ページで最新の情報を確かめてください。
合格率より大事な「自分の合格可能性」の確かめ方
自分が合格できそうかは、合格率ではなく過去問の得点で判断します。成績UPラボの4級模試のチェックシートでは、次の目安で判定しています。
| 区分 | 合格圏 | あと少し | 要対策 |
|---|---|---|---|
| 1次(30問) | 21問以上 | 18〜20問 | 17問以下 |
| 2次(20問) | 12問以上 | 10〜11問 | 9問以下 |
21問・12問は、公式の合格基準(1次は全問題の70%程度、2次は60%程度)を問題数に当てはめた目安です。公式は「程度」としか書いていないので、ちょうどこの問題数で合格と決まっているわけではありません。
判定の手順
- 公式サイトで無料公開されている過去問1回分を用意する
- 1次50分・2次60分をはかり、本番と同じ順に解く
- 1問1点で採点し、上の表で1次・2次それぞれを判定する
- ×の問題に「計算ミス」「公式を忘れた」「読み落とし」「時間切れ」「答えの形」などの原因を書く
1次が「要対策」なら、まず小6の分数と中1の正負の数・方程式の計算を固めます。1次が合格圏で2次が足りないなら、割合・速さ・比の文章題と、答え方の練習に時間を使いましょう。両方とも合格圏でも、1回だけでは偶然の可能性があるので、別の回でも目安を超えるか確かめると安心です。過去問の入手方法と失点の分け方は数検4級の過去問で紹介しています。
公式サイトの無料の過去問1回分を時間をはかって解き、上の判定表で1次・2次それぞれの判定を出してみましょう。
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数検4級のよくある質問
数検4級の合格率はどのくらいですか?
2025年度は受検者27,000人のうち19,784人が合格し、合格率は73.3%でした。2021〜2025年度は67.6〜73.3%で推移しています。
合格率は1次・2次の両方に合格した人の割合ですか?
公式に定義の記載はありませんが、両方に合格して4級合格となった人の割合と考えられます。1次・2次それぞれの合格率は公表されていません。
1次だけ合格した場合はどうなりますか?
計算技能検定合格証が出ます。次回以降は1次の免除を申請して2次だけを受検でき、検定料が1,000円引きになります。
合格率が高いなら、対策しなくても受かりますか?
合格率は受検者全体の結果で、自分が受かるかどうかとは別です。過去問を時間をはかって解き、1次およそ21問・2次およそ12問の目安を超えるかで判断しましょう。
出典
受検者数・合格率(日本数学検定協会)
合格証(日本数学検定協会)
合否・結果(日本数学検定協会)
検定日程(日本数学検定協会)
数検4級の概要(日本数学検定協会)
(2026年11月1日確認)



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