公開日:2026年9月17日|最終更新:2026年11月1日|執筆:吉敷(成績UPラボ代表・塾長)
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2次は20問・60分・電卓使用可で、合格の目安はおよそ12問(全問題の60%程度)です。計算力より「式を立てる型」と「答案の書き方」で差がつきます。
- 割合・速さ・比などの小6の内容も、2次の文章題でしっかり問われる
- 途中式を求められる問題は、x のおき方・式・答え・単位までそろえて答案になる
- 合同の証明は「比べる三角形→根拠つきの等しい辺や角→合同条件→結論」の型で書く
- 特有問題は、1つ目・2つ目・3つ目を表にして規則を見つける
2次(数理技能検定)の形式
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 問題数・時間 | 20問・60分 |
| 電卓 | 使える(一般的な電卓・関数電卓・グラフ電卓) |
| 合格基準 | 全問題の60%程度(20問に当てはめた目安はおよそ12問) |
| 必要な道具 | ものさし(定規)とコンパス。分度器とマルチ定規は使えない |
「12問」は公式の基準を問題数に当てはめた本ブログの目安です。合格基準は1次(70%程度)より低いものの、文章が長く、式や説明を書く問題があるので、1次より時間が足りなくなりやすい試験です。時間配分は「1問2分半+見直し10分」を本ブログの目安にしています(公式の数値ではありません)。20問×2分半で50分、残り10分で見直します。電卓や持ち物のくわしいルールは日程・電卓・持ち物の記事にまとめています。
よく出る問題の種類
公式の検定の内容をもとに、2次で出やすい問題を整理しました。成績UPラボの4級模試の2次20問は、小6を8問、中1を4問、中2を3問、特有問題を5問にしています。
| 学年 | 問題の種類 | 解くときの型 |
|---|---|---|
| 小6 | 割合(割引・百分率)、速さ、比の利用、角柱の体積、縮図 | もとにする量・比の和・単位を先に書く |
| 中1 | 空間図形(円錐の体積・表面積)、方程式の文章題、反比例のグラフ | 何を x とおくか書く。高さと母線を区別する |
| 中2 | 連立方程式の文章題、一次関数と図形、平行線と角・合同の証明、確率・データ | 等しい関係を2つ見つける。交点は連立方程式で |
| 特有問題 | 規則性、曜日、時計の角度、試合数など | 1つ目・2つ目・3つ目を表にする |
検定の内容には「三角形の合同条件」がふくまれているので、合同の証明を書く準備もしておきます。どの単元が範囲かは出題範囲の記事で一覧にしています。
途中式・単位の書き方(○×の答案例)
2次では「計算の途中の式と答えを書きなさい」という指示がつく問題があります。成績UPラボの模試の採点では、この指示がある問題は式と答えの両方が正しいときに正解とし、答えだけの答案は×にしています。本番でも、答えだけでは減点や不正解になることがあるからです。
例題(中1・方程式の文章題)
何人かの子どもにあめを配ります。1人に6個ずつ配ると4個余り、1人に7個ずつ配ると5個たりません。子どもの人数とあめの個数を求めなさい。途中の式も書きなさい。
答えと解き方
× 答案:「9人、58個」(式がない)/「6x+4=7x−5、x=9」(あめの個数を答えていない)
○ 答案:子どもの人数を x 人とすると、あめの個数は 6x+4(個)とも 7x−5(個)とも表せる。
6x+4=7x−5
−x=−9
x=9
あめの個数は 6×9+4=58(個)。確かめ:7×9−5=58。
答え 子ども9人、あめ58個
「余る」はたす、「たりない」は引く、と覚えておくと式が立てやすくなります。
例題(小6・速さ)
3.6kmの道のりを、自転車で12分かかりました。自転車の速さは時速何kmですか。
答えと解き方
× 3.6÷12=0.3 → 時速0.3km(「分」のまま計算している)
○ 12分=12/60時間=0.2時間。3.6÷0.2=18。答え 時速18km
例題(小6・割合)
定価4000円の品物を、定価の3割引きで売りました。原価(仕入れ値)は2240円です。利益は原価の何%ですか。
答えと解き方
売った値段は 4000×(1−0.3)=2800(円)。利益は 2800−2240=560(円)。560÷2240=0.25。答え 25%
× 560÷2800=0.2 → 20%(もとにする量を売った値段にしている)。「何の何%か」を問題文で確かめます。
- 文章題は「何を x とおくか」を最初に書く
- 求められたものを全部答える(人数と個数など)
- 単位をつける。時間・長さの単位をそろえてから計算する
- 答えをもとの条件に入れて確かめる
合同の証明の型
三角形の合同条件は、次の3つです。名前を正確に書けることが、証明の第一歩です。
- 3組の辺がそれぞれ等しい
- 2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい
- 1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい
中2の教科書の証明は、①どの三角形を比べるか→②仮定や図形の性質から、等しい辺・角を根拠つきで書く→③合同条件→④結論、の順で書きます。図がなくても分かるように、条件を文章で説明した例で確かめましょう。
例題(中2・合同の証明)
線分ADと線分BCが点Oで交わっています。点Aと点D、点Bと点Cは、それぞれ点Oをはさんで反対側にあります。AB∥CD、AO=DO のとき、△ABO≡△DCO であることを証明しなさい。
答えと解き方
○ 答案:
△ABOと△DCOにおいて
仮定より AO=DO ……①
AB∥CDより、平行線の錯角は等しいから ∠OAB=∠ODC ……②
対頂角は等しいから ∠AOB=∠DOC ……③
①、②、③より、1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しいから
△ABO≡△DCO
②の∠OAB と∠ODC は、直線ADが平行な2直線AB・CDと交わってできる錯角です。辺AOの両端の角が∠OAB と∠AOB、辺DOの両端の角が∠ODC と∠DOC なので、「1組の辺とその両端の角」になります。
証明でよくある減点
- × 「∠OAB=∠ODC」とだけ書き、「平行線の錯角は等しいから」という根拠がない
- × 頂点の順番がずれている(△ABO≡△CDO など)。対応する頂点を同じ順に書きます(A と D、B と C、O と O)
- × 合同条件の名前を「辺と角が等しい」のように省略する
合同が言えたら、「合同な図形の対応する辺は等しいから AB=DC」のように、辺や角が等しいことを示す問題にもつながります。
特有問題の考え方
公式は、出題の10%にあたる問題を「数検特有の問題」と説明しているだけで、どんな問題かは示していません。本ブログでは、規則性や日常の場面(曜日・時計・試合数など)、数の性質など、教科書の単元に当てはまりにくい問題をこう呼んでいます。成績UPラボの4級模試では、2次の最後の5問を特有問題にしています。
例題(特有問題・規則性)
マッチ棒で、正方形を横1列につなげて並べます。正方形1個で4本、2個で7本、3個で10本使います。(1)正方形を20個並べるには何本必要ですか。(2)マッチ棒100本で正方形を何個並べられますか。
答えと解き方
表にすると、正方形が1個増えるごとに3本ずつ増えています。正方形 n 個のときは 4+3(n−1)=3n+1(本)。
(1)3×20+1=61。答え 61本 (2)3n+1=100、3n=99、n=33。答え 33個
× 4×20=80本とするのは、となりの正方形と共有する1本を2回数えているミスです。
例題(特有問題・曜日/時計/試合数)
(1)2026年11月1日は日曜日です。この日から150日後は何曜日ですか。(2)時計が2時50分をさしているとき、長針と短針がつくる小さいほうの角は何度ですか。(3)8チームが、どのチームとも1回ずつ試合をすると、全部で何試合ですか。
答えと解き方
(1)150÷7=21あまり3。曜日は7日ごとにもどるので、日曜日の3日後で水曜日。
(2)長針は1分に6°動くので、12の位置から 6×50=300°。短針は1時間に30°、1分に0.5°動くので、30×2+0.5×50=85°。300−85=215°。小さいほうの角は 360−215=145°。短針を2の位置(60°)のままにしないこと。
(3)各チームが7試合ずつで 8×7=56。AとBの試合とBとAの試合は同じなので 56÷2=28試合。
電卓の使いどころ
| 電卓を使うと楽な場面 | 電卓より手で計算する場面 |
|---|---|
| 割合・百分率の小数の計算(560÷2240 など) | 答えを分数で書く問題(電卓は小数で出る) |
| 速さ・道のりの計算、単位の直し | 円周率をπのまま答える問題 |
| 答えを条件に入れて確かめるとき | 方程式を立てる部分、文字式の変形 |
電卓を使っても、途中の式は答案に書きます。スマートフォンやタブレット、通信機能のある電卓は使えないので、ふだんの練習から本番で使う電卓に慣れておきましょう。なお、1次では電卓を使えません。
2次だけ不合格だったとき
1次だけ合格した場合は「計算技能検定合格証」が発行されます。次回以降は1次の免除を申請して2次だけを受検でき、検定料は1,000円引きになります。免除の申請方法などは、申し込む前に公式サイトで確認してください。
次の受検までは、2次に時間を集中できます。受検者全員に出る個別成績票で失点の分野を確かめ、上の「途中式・単位」「証明の型」「特有問題」のどこで落としたかを分けて対策します。過去問の答えを覚えてしまっている場合は、数値を変えた問題で確かめましょう。合格点の考え方は合格点・合格ラインの記事で、1次の計算の見直し方は1次(計算技能)対策で説明しています。
2次は「答えが合っているか」だけでなく、「読んだ人に伝わる答案か」が問われる試験です。何を x とおいたか、なぜその角が等しいのかを、相手に説明するつもりで書くと、式も証明も自然と整います。
上の方程式の文章題を、○の答案と同じ形(x のおき方→式→答え→確かめ)で、何も見ずに書いてみましょう。書けたら、合同の証明の例も4つのステップで書き写してください。
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数検4級のよくある質問
数検4級の2次で電卓は使えますか?
使えます。一般的な電卓・関数電卓・グラフ電卓が使えますが、スマートフォンやタブレット、通信機能のある電卓は使えません。1次では電卓を使えません。
2次は何問正解すれば合格ですか?
公式の合格基準は全問題の60%程度です。20問に当てはめると、目安はおよそ12問になります。
2次で証明は出ますか?
検定の内容に「三角形の合同条件」がふくまれているので、合同の証明を書く問題に備えておくと安心です。「仮定→根拠つきの等しい辺や角→合同条件→結論」の型で練習しましょう。
2次だけ不合格だった場合はどうなりますか?
1次だけ合格した場合は計算技能検定合格証が発行されます。次回以降は1次の免除を申請して2次だけを受検でき、検定料は1,000円引きになります。
出典
数検4級の概要(日本数学検定協会)
検定概要・電卓について(日本数学検定協会)
合格証について(日本数学検定協会)
合否確認・成績(日本数学検定協会)
(2026年11月1日確認)



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