中学生の通信教育を選ぶときに、特によく比較されるのが、
進研ゼミ中学講座
スマイルゼミ中学生コース
Z会の通信教育 中学生向けコース
の3つです。
保護者の方からも、
「進研ゼミとスマイルゼミは何が違うんですか?」
「Z会は難しすぎますか?」
「5教科で何点くらいなら、どれを選べばいいですか?」
「うちの子の性格だと、どれが続きやすいですか?」
という相談をよく受けます。
結論から言うと、3つの教材はどれも良い教材です。
ただし、向いている子がかなり違います。
塾長目線で見ると、教材選びで大切なのは「どれが一番有名か」ではありません。
大切なのは、
今の成績
勉強への苦手意識
自分で進められる性格か
定期テスト重視か、高校受験重視か
紙で書く勉強が必要なタイプか
を見て選ぶことです。
この記事では、進研ゼミ・スマイルゼミ・Z会を、塾で中学生を見ている立場から比較しながら、どんな子にどれが合うのかを解説します。
結論:迷ったらこの選び方でOKです
最初に結論です。
| お子さまのタイプ | おすすめ |
|---|---|
| 定期テスト・内申点をバランスよく上げたい | 進研ゼミ |
| 紙教材の管理が苦手で、タブレット1台で完結したい | スマイルゼミ |
| 5教科で400点以上を目指したい・難関高校を狙いたい | Z会 |
| 平均点前後からまず学校の成績を上げたい | 進研ゼミ or スマイルゼミ |
| 勉強にかなり苦手意識がある | 進研ゼミ or スマイルゼミ |
| 自分で考える問題・記述問題まで伸ばしたい | Z会 |
| 部活で忙しく、短時間で取り組みたい | スマイルゼミ |
| タブレットだけでなく紙にも書いて勉強したい | 進研ゼミ or Z会 |
進研ゼミは、授業対策が英数国理社の5教科、定期テスト対策は実技教科も含めた9教科に対応しています。定期テスト時期には5教科に実技4教科を加えた暗記教材も届くため、内申点対策を重視する中学生と相性が良いです。
スマイルゼミは、公式サイトで「9教科対応」「先取り・さかのぼり配信」「定期テスト対策」「入試対策・模擬試験」などを打ち出しており、1講座約15分で取り組みやすい設計です。タブレットが学習内容を提案してくれるため、何から始めればよいか迷いやすい子に向いています。
Z会は、良問演習と添削指導、自分専用のテスト対策、テスト形式の予想問題などが特徴です。公式ページでも「良問演習と添削指導」「自分専用のテスト対策」「5教科だけでなく実技対策もカバー」と紹介されています。
5教科の点数別に見るおすすめ
塾で中学生を見ていると、通信教育選びは 5教科の合計点 でかなり変わります。
もちろん学校の平均点やテストの難易度にもよりますが、目安としては次のように考えると選びやすいです。
| 5教科合計の目安 | 状態 | おすすめ |
|---|---|---|
| 250点未満 | 基礎に抜けが多い | 進研ゼミ・スマイルゼミ。ただし家庭管理か塾併用が必要 |
| 250〜320点 | 平均点前後を目指したい | スマイルゼミ or 進研ゼミ |
| 320〜380点 | 定期テストで安定して点を取りたい | 進研ゼミ |
| 380〜420点 | 上位校を視野に入れたい | 進研ゼミ上位活用 or Z会 |
| 420点以上 | 難関校・応用問題まで伸ばしたい | Z会 |
250点未満の場合
この点数帯の子は、通信教育を申し込むだけでは成績が上がりにくいです。
理由は、今の単元だけでなく、前の学年の内容に抜けがあることが多いからです。
英語ならbe動詞・一般動詞・三単現・過去形。
数学なら正負の数・文字式・方程式・比例反比例。
このあたりに穴がある状態で、今の学校範囲だけを進めても、なかなか点数にはつながりません。
この場合は、スマイルゼミや進研ゼミで「まず毎日机に向かう習慣」を作るのはありです。
ただし、家庭で進捗管理ができない場合は、通信教育だけで完結させるより、塾や個別指導と併用した方が安全です。
250〜320点の場合
この層は、スマイルゼミか進研ゼミが合いやすいです。
勉強への抵抗感が強い子、紙教材を広げるだけで面倒になる子はスマイルゼミ。
学校のワークや定期テスト範囲とつなげて勉強したい子は進研ゼミが向いています。
この点数帯では、難しすぎる教材を選ぶよりも、「できた」「わかった」を増やすこと が大切です。
Z会も良い教材ですが、基礎に抜けが多い子がいきなり使うと、難しく感じて止まってしまうことがあります。
320〜380点の場合
この層は、進研ゼミがかなり使いやすいです。
定期テスト対策、内申点対策、高校受験対策までバランスが良く、学校の成績を上げたい中学生に合います。
特に、
「平均点は取れるけれど、80点台に乗り切らない」
「英語と数学で安定しない」
「実技教科の定期テスト対策まで手が回らない」
という子には、進研ゼミの方が使いやすいです。
380〜420点の場合
この層は、目的によって分かれます。
定期テストで安定して高得点を取りたいなら進研ゼミ。
応用問題・記述問題・難関高校対策まで伸ばしたいならZ会です。
ただし、Z会を選ぶ場合は、間違えた問題の解き直しまで自分でできることが前提です。
Z会は「解説を見て終わり」ではもったいない教材です。
間違えた問題をノートに解き直し、どこで考え方がズレたのかまで確認できる子ほど伸びやすいです。
420点以上の場合
5教科で420点以上を安定して取れている子は、Z会が候補になります。
この層は、簡単な確認問題を大量に解くよりも、少し考えないと解けない問題、記述で説明する問題、初見の応用問題に触れる方が伸びやすいです。
特に、難関公立高校や上位私立高校を目指す場合は、Z会の良問演習や添削指導が活きやすいです。
進研ゼミ・スマイルゼミ・Z会の比較表
| 比較項目 | 進研ゼミ | スマイルゼミ | Z会 |
|---|---|---|---|
| 向いている子 | 定期テスト・内申点を上げたい子 | タブレット1台で完結したい子 | 難関高校・応用問題を目指す子 |
| 学習スタイル | タブレット+紙教材 | 専用タブレット中心 | タブレット+記述・添削 |
| 教科 | 授業対策5教科、定期テスト9教科 | 9教科対応 | 5教科中心+実技対策 |
| 難易度 | 標準〜応用 | 標準〜特進 | 応用・発展寄り |
| 続けやすさ | 教材量が多いので絞ると続く | 取りかかりやすい | 自走力が必要 |
| 定期テスト対策 | 強い | 強い | 強いがやや上位向け |
| 高校受験対策 | バランス型 | 内申・受験両対応 | 難関校・記述に強い |
| 注意点 | 教材を全部やろうとすると消化不良になりやすい | タブレット上で「できた気」になりやすい | 基礎に抜けがある子には難しい |
料金は変更される可能性があるため、最終確認は公式サイトが必要です。2026年4月時点で、進研ゼミ中学講座は中1・中2のハイブリッドスタイル12か月一括払いで月あたり7,140円、中3は12か月一括払いで月あたり7,190円と案内されています。
スマイルゼミは中1標準クラスの12か月一括払いで月額税込8,580円からと案内されています。
Z会の高校受験コースは、12カ月一括払いの受講会費例として、中1が月あたり9,980円、中2が11,500円、中3が13,500円と案内されています。Z会専用タブレットについては、条件を満たすと0円で購入できるケースもありますが、毎月払いの場合や条件を満たさなくなった場合は費用が発生する可能性があります。
塾長目線で見る、3教材の一番大きな違い
実際に3教材を比べて感じる一番の違いは、教材の目的 です。
進研ゼミは「学校の成績を上げる」教材
進研ゼミは、学校の授業・定期テスト・内申点・高校受験をバランスよく見ています。
特に中学生の場合、成績は入試本番の点数だけで決まるわけではありません。
定期テスト、提出物、授業態度、実技教科も含めた内申点が重要になります。
進研ゼミは、そこに接続しやすい教材です。
塾長目線で見ると、進研ゼミは「何をやればいいかわからない子」よりも、
学校のテスト範囲に合わせて、やるべき教材を絞って使える子 に向いています。
全部やろうとすると多すぎます。
だからこそ、
「次のテスト範囲だけやる」
「英語と数学だけ優先する」
「暗記BOOKはテスト2週間前から使う」
のように、使う範囲を決めると強いです。
スマイルゼミは「勉強に入るハードルを下げる」教材
スマイルゼミの強みは、タブレット1台で勉強に入りやすいことです。
紙教材を探す。
ノートを出す。
丸つけをする。
どこからやるか決める。
この一連の流れが苦手な子は多いです。
スマイルゼミは、そこをかなり簡単にしてくれます。
特に、部活で疲れて帰ってくる子、机に向かうまでが長い子、紙教材をなくしやすい子には合いやすいです。
一方で、注意点もあります。
タブレット上で正解すると、子どもは「できた」と感じやすいです。
しかし、定期テストでは紙に書いて解きます。
数学なら途中式。
英語なら単語・文法・英作文。
理社なら漢字指定の用語。
ここはタブレットだけで完結させず、テスト前には学校ワークや紙の問題演習と必ずつなげた方が良いです。
Z会は「上位層をさらに伸ばす」教材
Z会は、基礎を確認するだけの教材ではありません。
考える問題、記述問題、応用問題を通して、実力を伸ばす教材です。
そのため、学校の定期テストで平均点前後の子がいきなり使うと、難しく感じることがあります。
逆に、
「学校のワークだけだと物足りない」
「定期テストでは80点以上取れる」
「難関高校を目指したい」
「記述問題で差をつけたい」
という子にはかなり合います。
Z会は、問題の質が良い分、使い方が大事です。
解けなかった問題を放置すると意味がありません。
Z会を使うなら、間違えた問題は必ず解き直し、解説を読んだあとにもう一度自力で解く。
この流れができる子ほど伸びます。
性格別に見るおすすめ
通信教育は、学力だけでなく性格との相性も大切です。
| 性格・タイプ | おすすめ |
|---|---|
| 真面目にコツコツ進められる | 進研ゼミ or Z会 |
| 紙教材をすぐなくす | スマイルゼミ |
| 机に向かうまで時間がかかる | スマイルゼミ |
| 親に言われると反発する | スマイルゼミ or Z会 |
| 褒められると頑張れる | 進研ゼミ |
| 難しい問題に燃える | Z会 |
| 難しいとすぐ諦める | 進研ゼミ or スマイルゼミ |
| 完璧主義で全部やろうとして止まる | 進研ゼミを範囲限定で使う |
| 部活で忙しい | スマイルゼミ |
| 自分で計画を立てられる | Z会 |
勉強が嫌いな子
勉強が嫌いな子に、いきなり難しい教材を与えるのは危険です。
このタイプは、まず「毎日少しでもやる」ことを優先します。
最初から応用問題や記述問題に入るより、スマイルゼミや進研ゼミで成功体験を作った方が良いです。
真面目だけど要領が悪い子
このタイプは、進研ゼミが合いやすいです。
ただし、注意点があります。
真面目な子ほど、届いた教材を全部やろうとします。
全部やろうとして終わらず、途中で苦しくなることがあります。
そのため、保護者の方は、
「今回は英語と数学だけ」
「テスト範囲だけ」
「学校ワークが終わってから使う」
のように、使う範囲を絞ってあげると良いです。
自分でどんどん進めたい子
このタイプはZ会が向いています。
学校の授業より先に進みたい。
簡単な問題だけでは物足りない。
なぜそうなるのか考えるのが好き。
こういう子は、Z会の良問と相性が良いです。
定期テスト対策ならどれがいい?
定期テスト対策を重視するなら、基本は 進研ゼミかスマイルゼミ です。
進研ゼミは、学校の授業・定期テスト・内申点をバランスよく見たい子に向いています。
スマイルゼミは、タブレットで短時間に進めたい子、実技教科まで一台で対策したい子に向いています。
Z会も定期テスト対策はできますが、どちらかというと「定期テストで高得点を取りつつ、入試に向けた応用力も伸ばしたい子」に向いています。
つまり、
平均点前後から上げたい
→ 進研ゼミ or スマイルゼミ
80点以上を安定させたい
→ 進研ゼミ or Z会
90点以上・上位校を狙いたい
→ Z会
という考え方です。
高校受験対策ならどれがいい?
高校受験対策では、志望校のレベルによって選び方が変わります。
公立中堅校〜上位校を目指す場合
進研ゼミが使いやすいです。
定期テスト、内申点、高校受験対策をバランスよく進めやすいからです。
特に公立高校入試では、当日の学力検査だけでなく、内申点も重要になります。
そのため、中1・中2のうちから定期テスト対策をしておくことは大切です。
難関高校を目指す場合
Z会が候補になります。
難関高校では、単純な暗記や基本問題だけでなく、初見問題への対応力、記述力、思考力が必要になります。
Z会はそこを鍛えたい子に向いています。
塾なしで受験を考えている場合
塾なしで進めるなら、進研ゼミかスマイルゼミが現実的です。
ただし、塾なしの場合は、教材選びよりも 進捗管理 が重要です。
どの教材を選んでも、
「今週何をやるか」
「テスト前に何を終わらせるか」
「間違えた問題を解き直したか」
「学校ワークは終わっているか」
を確認しないと、成績にはつながりにくいです。
通信教育は、教材が良ければ誰でも伸びるわけではありません。塾で見ていると、伸びやすい子と伸びにくい子にはかなり違いがあります。
このタイプの子は、通信教育が悪いのではなく、管理や伴走が必要なタイプです。教材だけで解決しようとすると失敗しやすいです。
進研ゼミがおすすめの子
進研ゼミがおすすめなのは、次のような子です。
学校の定期テストで点数を上げたい子。
内申点対策をしたい子。
5教科だけでなく実技教科も対策したい子。
タブレットだけでなく紙教材も使いたい子。
平均点前後から80点台を目指したい子。
通信教育選びで大きく失敗したくない子。
進研ゼミは、3つの中で最もバランス型です。
迷ったら進研ゼミ、という選び方はかなり現実的です。
ただし、教材量が多いので、全部やろうとしないこと。
ここだけ注意してください。
スマイルゼミがおすすめの子
スマイルゼミがおすすめなのは、次のような子です。
紙教材の管理が苦手な子。
タブレット1台で勉強を完結させたい子。
机に向かうまで時間がかかる子。
部活で忙しく、短時間で取り組みたい子。
ゲーム感覚やミッション形式の方が続きやすい子。
保護者が細かく教材管理するのが難しい家庭。
スマイルゼミは、勉強への入り口を作るのが上手い教材です。
一方で、テスト前には紙で解く練習も必要です。
スマイルゼミだけで完結させず、学校ワークと必ずつなげましょう。
Z会がおすすめの子
Z会がおすすめなのは、次のような子です。
5教科で400点以上を目指したい子。
難関高校・上位高校を目指している子。
学校のワークだけでは物足りない子。
応用問題や記述問題まで伸ばしたい子。
自分で解き直しができる子。
わからない問題を考えることが苦ではない子。
Z会は、良い教材です。
ただし、誰にでも合う教材ではありません。
基礎に抜けが多い子、勉強習慣がまだない子、難しい問題を見るとすぐ手が止まる子には、最初からZ会は重い場合があります。
Z会は、ある程度基礎が固まってから使うと強い教材です。
3つの中で一番おすすめは?
塾長目線で一番無難におすすめしやすいのは、進研ゼミ です。
理由は、定期テスト・内申点・高校受験のバランスが良いからです。
中学生の成績は、教材の難易度だけでは決まりません。
学校のテスト範囲に合っているか。
学校ワークとつながっているか。
内申点対策までできるか。
子どもが継続できるか。
この総合力で見ると、進研ゼミはかなり使いやすいです。
ただし、紙教材が苦手で、タブレット1台の方が明らかに続く子はスマイルゼミ。
すでに成績上位で、難関高校を狙う子はZ会。
このように選ぶのが良いです。
よくある質問
進研ゼミ・スマイルゼミ・Z会で一番安いのはどれですか?
学年や支払い方法によって変わりますが、公式情報を見る限り、進研ゼミは中1・中2の12か月一括払いで月あたり7,140円、中3で7,190円と案内されています。スマイルゼミは中1標準クラスの12か月一括払いで月あたり税込8,580円から、Z会は高校受験コースの受講会費例で中1が9,980円からです。最新料金やキャンペーンは必ず公式サイトで確認してください。
Z会は中学生には難しいですか?
難しいというより、向いている子がはっきりしています。学校のテストで平均点前後の子がいきなり使うと難しく感じることがあります。一方で、80点以上を安定して取りたい子、難関高校を目指す子、記述問題まで伸ばしたい子には合いやすいです。
スマイルゼミだけで定期テスト対策はできますか?
スマイルゼミは定期テスト対策に使いやすい教材です。ただし、学校の定期テストは紙で解きます。テスト前は、スマイルゼミだけでなく学校ワークや紙の問題演習と併用した方が良いです。
進研ゼミとスマイルゼミで迷ったらどちらがいいですか?
学校の定期テストや内申点を重視するなら進研ゼミ。紙教材が苦手で、タブレット1台で完結させたいならスマイルゼミです。
塾と通信教育はどちらがいいですか?
自分で計画を立てて進められる子は通信教育でも伸びます。
ただし、勉強習慣がない子、提出物が出せない子、間違い直しをしない子、保護者が進捗管理できない家庭では、通信教育だけでは難しい場合があります。
まとめ:進研ゼミ・スマイルゼミ・Z会は「成績」と「性格」で選ぶ
進研ゼミ・スマイルゼミ・Z会は、どれも良い教材です。
ただし、向いている子は違います。
定期テスト・内申点をバランスよく上げたいなら進研ゼミ。
タブレット1台で勉強のハードルを下げたいならスマイルゼミ。
難関高校・応用問題・記述力まで伸ばしたいならZ会。
この選び方が一番わかりやすいです。
ただし、通信教育は申し込んだだけでは成績は上がりません。
学校ワークとつなげる。
定期テスト範囲に合わせる。
間違えた問題を解き直す。
テスト前に紙で解く練習をする。
ここまでできて、はじめて点数につながります。
お子さまの今の点数、性格、家庭での管理のしやすさを見ながら、無理なく続けられる教材を選んでください。
コメント