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これからの「学校」と「勉強&教育」のあり方とは?

これからの学校のあり方は、大きく変貌すると考えられます。ではどのように変わっていくことが想定されるのでしょうか?

学校が提供する「付加価値」とは?

学校が生徒やその保護者に提供する「付加価値」とは何でしょうか?というのも、今回の新型コロナウイルスでの休校によって、学校が提供する価値というのが細分化されたように思います。

  1. 学習指導
  2. スポーツ・文化指導
  3. 子供を預ける

だと思います。特に、「子供を預ける」という価値は、20年前よりも遥かに比重が大きくなったのではないでしょうか?男女共同参画白書には、平成元年には共働き世帯が783万世帯であったのに対して、令和元年1,245万世帯まで大幅に増加しています。

こう考えても、女性の社会進出が進んだことが明らかであると言えます。こういったことから学校が子供を預ける場所としての価値が高まる傾向になる十分な理由になるのではないでしょうか。

ここからが、今の学校が抱える問題です。ゆとり教育の脱却を目指している学校教育。学校では、「プログラミング」や「英語教育」といった幅広い教養を生徒に持たせるために、指導要領の改定が急ピッチに進められています。

ただ、高校に「情報」といった科目が設定されて、社会に出てもほぼ使い物にならない「お荷物科目」になっているにも関わらず、ここに「プログラミング教育」を持ってくるという荒行司に出ているんですね。

問題は、「プログラミング」を指導できる人材が現在の教師にいないということです。より実践的に学ぶのであれば、サーバやネットワークの仕組み、オブジェクト指向を学ばせることができるような、外部のエンジニアを採用する必要があります。また、ネット環境はもちろんですが、環境構築を事前に学校側がどこまで実践に近い形でできるのかという点が課題になるんじゃないかなと思います。

こう考えると、学校の先生の負担は本当にすごい重いと思います。

これだけでなく、中学・高校の先生は、授業以外に部活動の顧問も兼任しており、先生自身が勉強する時間がほぼ取れていないのが現状です。そして、ストレスフルな職場環境であるためなのか分かりませんが、実は、どの世代においても、離職率が増加しています。

今後考えられる教育改革とは

このような先生が激務に追いやられるような持続可能性が低空飛行している教育の現場で今後起こりうる改革にはどのようなことがあるのでしょうか?

9月入学

9月入学が取り入れられる可能性があります。これによって、優秀な生徒が海外の大学に入学することが以前よりもしやすくなるかもしれません。ただし、これによって、部活動に大きな影響が出る可能性があります。

部活動廃止

福井県などではすでに部活動の半分を廃止するガイドラインが策定されています。この傾向はもしかすると9月入学により、他県でも進むかもしれません。その結果、部活動の多くが廃止されるかもしれません。

教育指導要領の軽減

教育研究のグループの一部では、現在の教育指導要領を全て行う必要がないのではないかという議論があります。具体的には、現在の1/3程度まで減らしても良いのではないかという考え方です。

その一方で、得意な教科やジャンルの学習を伸ばそうとしています。以前とは異なり、社会を組成する要素が多くなったことで、学ぶ対象がかなり多くなりました。

プログラミングだけでなく、マーケティングや統計学などビジネスが学術的な側面と非常に密接になっている状況ですので、得意な分野を育てていく必要は今後出てくると思います。

今後、保護者(親)が意識したいこととは?

では、今後、大きく社会が変わる中で意識して行きたいことはなんでしょうか?これは、あくまでも、筆者が教育者というよりも教育業界にいるビジネスマンとしての意見なので、社会に出てから生かされる能力にやや寄っている部分がありますが、ご容赦ください。

非認知能力の育成

非認知能力とは、「感情のコントロール」と「目標に対して努力する力」、「人と関わる力」です。

「感情のコントロール」は、社会では「アンガーコントロール」と言いますし、「目標に対して努力する力」は「グリット力(やり抜く力)」、そして「人と関わる力」は「コミュニケーション力」や「嫌われる勇気」などとも言われたりしています。

この非認知能力の育成を意識することは非常に重要です。

幅広い経験や体験

これから先、既存のサービスや商品への投資額を増やして、売り上げを増やしていくという時代は終わりを告げると思います。というのも、これまで一生懸命企業は売上高を増そうとしてきましたが、残念ながらこの20年間ほとんどGDPは変化せずに、頭打ちになっています。(むしろ、USドルベースで言えば減少傾向です。)

ということは、現存の商品やサービスでそれ以上を期待することが難しいというのが、マクロ的な見方なのではないかと思います。

ではどうすべきなのかというと、「ユーザー心理を把握し、商売のルールを変えていく」必要があります。そのためには、様々な経験や体験をして置くことで、色々な人々の立場に立つことが可能になる可能性が高まります。

これによって、幅広いジャンルでのサービス・商品の展開が可能になるかもしれません。

数字力と分析力

これまではテストを受けて、良い成績を獲得することが大切でしたが、これからは、「獲得した点数が何故そうなったのか分析する」力が必要となってきます。

要するに、「数字からストーリーを読み、分析する力」が重要になります。

ですので、ただ単に、子供に勉強させて、良い点数を取るだけでは、社会に出ても全くと言っても通用しないです。「センス」だけでやってきた子は、社会に出ると、自分自身を言語化することが出来ずに、非常に苦労することになりますので、数字から自分を分析するようにすることは大切です。

 

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